片頭痛は、脳内にCGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)が増えることで脳の血管に作用して発生すると言われています。
これらの薬剤は、CGRPの働きを抑え、片頭痛を予防する効果があると考えられています。
エムガルティとアジョビは抗CGRP抗体。アイモビーグは抗CGRP受容体完全ヒトモノクローナル抗体。
同じCGRPの働きを抑える目的でも、少し戦略が異なるようです。
これらの注射をご希望の方はご予約の際に事務員にお申し付け下さい。
在庫の都合により、事前にご希望されなかった場合は施行できないことがあります。
ご希望されましても下記要件を満たさない場合は施行できません。
事前にご希望されていても、キャンセルされることは構いませんのでお気兼ねなくお申し出下さい。
<対象となる患者さん>
1.前兆のある、又は前兆のない片頭痛の発作が月に複数回発生している。
2.3ヶ月以上にわたり、月に4日以上片頭痛が発生している。
3.睡眠や食生活、ストレスマネジメント等、生活習慣の改善を計り、片頭痛発作時の急性期治療等(トリプタン製剤等)を実施しているにも関わらず、日常生活に支障を来たしている。
4.片頭痛発作の予防薬(バルプロ酸、ロメリジン、プロプラノロール等)の効果が十分に得られない、または副作用や安全性の観点から継続が困難である。
以上1~4の全てを満たす、18歳以上の方に対して投与が可能です。
<期待できる効果>
1.片頭痛日数が減る。
2.片頭痛薬(トリプタン製剤等)を使う日数が減る。
<投与方法>
エムガルティは初回に2本、アイモビーグとアジョビは初回から1本、その後4週間間隔で1本注射します。
エムガルティ、アイモビーグは在宅自己注射できるようにもなってきていますのでご希望の方はご相談下さい。
アジョビは12週ごとに3本注射する方法もあります。
<副作用>
注射部位の痛み、腫れ、赤み、かゆみ、内出血などが数日現れることがあります。
その他、アイモビーグでは便秘や眠気、及び白血球減少などの報告があるようです。
<自己負担額(3割負担の方)>
エムガルティは初回:27000円 2回目以降:13500円
アイモビーグとアジョビは毎回12400円
この他、診察料や検査料などの医療費が別途かかります。
<投与期間>
3回注射した後に効果判定を行い、効果がなければ中止します。
効果があれば継続し、十分な効果が得られ日常生活に支障がなくなれば中止します。