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この世で最も辛い、群発頭痛に関するページです。
心筋梗塞・尿管結石と並んで、「痛い病気トップ3」に堂々とランクされています。
<臨床的特徴>
1、約1000人に1人の割合で発症する。
2、男性が多い傾向。(最近、女性患者さんが増えています!)
3、数か月~数年に1度、1~3か月の間ほとんど毎日激痛が起こる。
4、痛む時間は一回に付き1~3時間程度、1日数回起こることもある。
5、痛む時刻は大体決まっていることが多い(夜中や明け方が多い)。
6、痛む程度は、「眼球をえぐられる」「生きた心地がしない」位である。
7、片側の頭、目の奥、コメカミが痛むが、途中でサイドが入れ替わることがある。
8、痛い最中は、じっとしておれず、涙や鼻水が出ることが多い。
9、目が充血し、瞼が開けにくくなってしまうことが多い。
10、激痛の時間以外は、ほとんど痛みがないことが多い。(鈍い痛みが続くこともある)
<国際頭痛分類による診断基準>
- A. B~Dを満たす発作が5回以上ある
- B. 未治療で一側性の重度~極めて重度の頭痛が、眼窩部、眼窩上部または側頭部のいずれか1つ以上の部位に、15~180分間持続する
- C. 頭痛と同側に少なくとも以下の1項目を伴う
- 1. 結膜充血または流涙 (あるいはその両方)
- 2. 鼻閉または鼻漏 (あるいはその両方)
- 3. 眼瞼浮腫
- 4. 前頭部および顔面の発汗
- 5. 縮瞳または眼瞼下垂 (あるいはその両方)
- 6. 落ち着きがない、あるいは興奮した様子
- D. 発作頻度は1回/2日~8回/日である
- E. その他の疾患によらない
<治療法>
1、予防薬はワソラン、デパケン、ミグシス、プレドニン、リーマスなど
2、頓服薬としては、トリプタン製剤(錠剤、点鼻薬、自己注射)、クリアミン、NSAIDsなど
(イミグラン自己注射キットご希望の方は、使用法の説明、指導、スターターキットの処方等ありますので、時間に余裕を持ってご来院下さい。)
3、神経ブロック、ボトックス(保険未承認)、手術など
<原因>
1.視床下部に generator としての起源を求める説
- 群発頭痛患者ではサーカデイアンリズムに関係したメラトニンなどに変化がみられることより、
サーカデイアンリズムの中枢に変化が起こっている可能性が考えられる。
- 群発頭痛の頭痛発作時には後部の視床下部が活性化していることが、PET をもちいた研究で証明された。
- MRI ( T1 強調画像)を用い、 Voxel-based morphometry にて後視床下部灰白質の細胞密度が高いことも明らかにされている。
2.ニューロペプチドなどの変化より、三叉神経と血管との関係から説明しようとする説
- 群発頭痛患者の発作期には、頸静脈血中の CGRP, VIP が増加したが、substance P, neuropeptide Y は変化しなかった。
- 群発頭痛発作時に三叉神経血管の活性化が生じていることが証明されている。
3.内頸動脈の周囲に起源を求める説
- 多彩な自律神経症状を伴う疼痛発生機序の責任病巣としては現在のところ、以下の3つがある。
- (1)海綿静脈洞説
- (2)海綿静脈洞近傍説(つぎの三つが関与)
- 海綿静脈洞で集合する翼口蓋神経節由来の副交感神経線維
- 三叉神経由来の痛覚神経線維
- 上頸神経節由来の交感神経線維
- (3)破裂孔近傍説
- 大浅錐体神経(副交感神経)が内頸神経(頸部交感神経)と内頸動脈壁上で合流する部位には
副交感神経系と感覚神経系の内頸神経節が確認されている。これが群発頭痛の発症に関与している。
など、様々な説が飛び交っていますが未だに結論が出ていません。
分かっていることは、「とにかく痛い」し、比較的まれな病気なので「周りの人にも理解されにくい」ということです。
とにかく早めに予防薬を開始して痛みを軽減し、それでも痛くなってしまったら上記のトリプタン製剤を使用することです。
いずれにしても的確な診断が必要です。おかしいと思ったら、ぜひ頭痛外来をお尋ね下さい。